市会議員「ひろみだより」

日本共産党生駒市議会議員 竹内ひろみ活動報告

8/4 福井原発「もんじゅ」見学報告

原発学習に明け暮れた8月でしたー

8・4 福井原発もんじゅ」見学バスツアーに参加  
   
奈良革新懇等主催のバスツアーに参加しました。バスが若狭湾にさしかかると、長いビーチは大勢の海水浴客でにぎわっていましたが、その対岸には原子力発電所のドームが並んでいて、平和な海水浴と相容れないものを感じました。
高速増殖炉もんじゅ」へは、テロなどを防ぐためとの理由で、身分を証明する免許証や保険証を提示しなければ入れないことは、ツアー申し込みの際にきかされていました。

一人一人厳重なチェックを受けた後、専用のバスに乗り換え、許可されないものは猫一匹通れないという長いトンネルを通り、やっと到着。そこは機動隊が常駐しているという、まさに要塞でした。

ドームを戴いた新聞などでおなじみの「もんじゅ」の中へは一歩も入れず、展望台から見渡すだけ。ナトリウム漏れの事故が起き、14年も運転休止した後、昨年再稼働したがすぐにまた事故が起こり、止まったままといいます。それでも一日5000万円の維持費をかけ、私たちが見学した「ナトリウム取り扱い研修施設」では、若い労働者に訓練が行われていました。


ウランには、燃料となるウラン235(プルトニウム)と燃料にならないウラン238があるが、ウラン238は中性子を吸収するとプルトニウムに変わる。
  高速増殖炉もんじゅ」は、プルトニウムを燃料として利用しながら、そのときに発生する中性子で周囲に入れたウラン238をプルトニウムに変えるという「夢」の原子炉。

後ほどきいた共産党佐藤福井県議の説明では、このプルトニウムは、核ミサイルに積むことができる燃料であり、まさに核武装のための国家プロジェクトとして何がなんでも生産にこぎ着けなければならない事情があります。このような位置づけで、「もんじゅ」の運転再開目指して必死の努力がされています。

ものものしい警戒の一方で、見学者に説明するための様々な模型や3Dフィルム鑑賞ホールなど国民の理解を得るための設備が整えられています。地元住民や国民に原発の価値と安全をアピールし、理解を得なければ存在できないからこそでしょう。


福井に娘を嫁がせている友人が、「生駒は産婦人科や小児科が少なく救急病院もないので安心して住めない、福井は福祉が充実している」と言うのをきいて、何故福井はそんなに財政が豊かなのだろうと思っていましたが、原発関連で年間29億円もの補助金を受け取っているときき、安全安心を売った代償として自治体の財政が豊かになっていることがはっきりしました。
帰路、小浜市の明通寺に寄り、長年原発反対の運動をしてこられた住職等の話をききました。これといった産業もない過疎地に金で釣って数多くの原発をつくるやり方は福島にも同様にやられている、まさに地方への差別であると、怒りをもって語られたのが印象的でした。
原発を実際に見、また、地元で長年原発反対の運動を続けて来られた人たちの話を聞いて、原発撤退への思いが一層高まった一日でした。(竹内ひろみ 記)