2016/2月号
[季節の1枚]
鬼の嫌いなものは「臭いいわしの頭と、痛いヒイラギのトゲ」そこで鰯の頭を焼いて柊の枝に刺し、家の入口に置く「焼嗅(やいかがし)という風習が生まれた。
改憲右翼団体「日本会議」が強力あと押し
首相, 参院選後の改憲に強い意欲
安倍首相は、年頭会見(4日)、NHK番組(10日)国会の補正予算審議(12日)でも、「来るべき選挙で政権構想の中で憲法改正を示す」と繰り返しています。 首相を強力に後押ししているのが、改憲右翼団体「日本会議」です。2015年4月日本会議の新会長に就任した田久保忠衛氏は、日本会議の機関誌「日本の息吹」同年7月号で、戦争法強行に進む首相を「天が下し給うたリーダー」と礼賛し、「安倍総理のうちになんとしても憲法改正を」「皆さんと共にこの決戦に臨みたい」として、天皇の元首化、9条改定に加え、緊急事態条項、の3点を急がねばならない、と迫っています。
自民党内では、いきなり「9条」を出せば、国論が2つに割れるから、まず賛成を得やすい「緊急事態条項」から突破する、が浮上しています。「北朝鮮からの攻撃、大震災、テロ攻撃」などを理由にすれば、野党も国民も反対できない、と見ています。
緊急事態条項とは?
しかし、この「緊急事態条項」というのは、有事に内閣は「法律と同等の効力を持つ政令を(国会に諮らずに)制定できる」「何人も、国その他公の機関の指示に従わなければならない、という国民の服従義務」を定める、など政府の政策への批判を封じ、基本的人権を侵害し、独裁政治への道をひらく重大な問題です。戦前の戒厳令に見られたように、戦争を遂行するには国内の治安体制を強化する方向へ進みます。「緊急事態」の名で首相に権限を集中し、国民の批判を抑える体制づくりの意図が明白です。
改憲団体の動きは?
改憲団体「美しい日本の憲法をつくる国民の会」は昨年11月10日、日本武道館で「今こそ憲法改正!1万人大会」を開き、安倍首相もビデオメッセージで「憲法改正に向け、ともに着実に歩みを進めてまいりましょう」とエールを送りました。共同代表の櫻井よしこ氏は大会あいさつで「大規模な自然災害に対しても、緊急事態条項さえない現行憲法では、国民の命を守り通すことは困難です」と強調しました。
さらに同会は、1000万人を目標に改憲賛同署名を全国的に展開しています。同会の署名用紙には、天皇元首化、9条2項に自衛隊を規定、家族条項の新設、緊急事態条項の新設、前文に伝統・文化を盛り込む、などとしています。各地の神社内で初詣での参拝客に署名集めをしています。
また、署名用紙には電話番号記入欄があり「国民投票の際、賛成投票の呼びかけをさせていただくことがあります」と記載しています。
安倍政権と日本会議は共同・連携しつつ、この10年全国に広まった「憲法9条の会」に対抗して、草の根から明文改憲の策動を強めています。それを上回る批判と反撃が必要です。私たちの2000万署名を何としても成功させましょう。
"草の根"改憲策動強める改憲右翼団体「日本会議」の機関誌『日本の息吹』。 中央は、同誌2015年7月号の田久保忠衛新会長インタビュー。 後ろは、同誌2016年2月号の表紙と浜谷英博氏の一文。 |
市長、高齢者への交通費補助(1万円)を見直し示唆
1月17日 タウンミーティングが市役所で行われ、約60名が参加しました。
市長から70歳以上の高齢者への交通費助成(生きいきカード)を見直す方針であるとの説明がありました。かつては1人年間1万5千円だったのが、山下市長が1万円に削減していました。
市長は見直す理由として、「高齢者人口は平成27年度の30800人から十年後には35700人と1.2倍になり、要介護認定者は同期間に5020人から8179人と1.6倍に増え、従って介護給付費も同程度に急増する」「生きいきカード対象者は同期間に21260人から29549人へ約8千人増加し、予算約8千万円増が必要となる」「全ての高齢者に一律にサービスするのではなく、高齢者の心身の状態に応じたサービスにしたい」「高齢者の健康・生活状態は年令だけでははかれない。介護の要、不要によって4段階に分け、それぞれの状態によって施策を変えたい」というものです。
要介護認定者に対する介護給付費が増加するのは、高齢化社会に向かうほど避けられないことです。それは大前提です。しかし、国の悪政から住民の暮らしを守ることは地方自治体の重要かつ最大の任務であり、それに必要な予算が増加するのは当然です。だからといって、現行の交通費助成制度の価値を否定できるでしょうか。
市長の説明では、介護を必要としない「元気な高齢者」に対しては交通費助成の必要はない、となります。しかし現実はどうでしょう。この制度のお陰で、ひとり家に引きこもりになりがちな高齢者も、ちょっと買い物、ちょっと地域の会合参加、ちょっと市役所へ、出ていく意欲が湧く,出ていくことで元気になる、出て行かなくなればますます足腰弱くなり、気力も弱くなり、要介護に近づくのではないでしょうか? 高齢者の6〜7割は年金収入のみだが、国の政策によって年金収入はますます減っています。いっぽう生駒市の財政は黒字で、大変健全財政です。市税収入は3年連続で増収です。平成26年度決算をみても19億1500万円の黒字 です。
それなのに財政を根拠にするのは納得できません。急いで決めなければならない問題でしょうか? あのタウンミーテイングで、もう市民から意見を聞いたことにするのでしょうか? 3月市議会を注目しましょう。
こんにちは いずみ信丈です (その6) |